会社を辞めたらまず行くのがハローワーク(旧職業安定所)。失業保険の給付依頼や職業訓練校について調べたりと、次の職場が決まってない人は必ず行くと思います。
そこでハローワークの求人票も念の為見るかと思いますが、気をつける必要があります。
なぜハローワークの求人で気をつけなければいけないか?

人材募集の時点で金をかけない企業が多い
企業は人が育てていくもの。
その人材に金をかけずに集めようとしても良い人材には簡単に巡り会えない。頭数だけ増やしても人件費がかさむだけで成長はない。
なにかの縁で良い人材と出会えることがあっても、それは宝くじを引き当てるようなもの。何人も出会えるものではない。
募集の時点で金をかけない企業の特徴は、入社後の育成にも金をかけない。
つまり、これといった研修もせずOJTという建前で、実際は「わからないことは聞いてね」と呪文を唱えるだけでロクに教育しない。
OJT(On-the-Job Training、オン・ザ・ジョブ・トレーニング)または現任訓練(げんにんくんれん)とは、職場で実務をさせることで行う従業員の職業教育のこと。企業内で行われるトレーニング手法、企業内教育手法の一種である。
Wikipedia
企業側の言い分として経験者・即戦力を謳うはず。しかしそれは都合のよい言い訳でしかない。
いくら他所で経験を積んでいても企業やツールによって仕事の進め方や個性がある。
引き継ぎすらまともにやらず「できるでしょ」と言われても困ってしまう。
雇用関係助成金目当ての零細企業
ハローワーク経由で応募してめでたく採用になると、厚生労働省から助成金が出ることがある。
一口に助成金と言っても種類は豊富にあり、障害者や高齢者の雇用、雇用形態の変更による助成金、などなど。ここでは割愛するが、詳しく知りたい方は厚生労働省の雇用関係助成金を調べてください。
人材教育に力を入れず、助成金の条件をクリアにするのが目的なので条件を満たす教育だけして、あとはほったらかしの生殺し。
シンプルに助成金をもらって人件費の足しにするであろう節約主義でしかない。
節約が悪とは言わないが、そのような企業が人を育てる気持ちがあるとは到底思えない。
ブラック企業が登録しやすい
ハローワークの求人票はネットでも検索できるけど、実際に足を運んで端末で検索することが多いです。自宅のパソコンやスマホなら、ついでにコーポレートサイトや評判を検索したりしますが、ハローワークの端末からはそれが出来ない。そのため、企業の実態も知らずに応募してしまうことがあるんです。
2020年1月6日より検索システムがリニューアルし、サイトアドレスが掲載されている企業はコーポレートサイトが確認できるようになりました。
しかし企業の評判などは見れません…。
ブラック企業は一般求人サイトで募集をかけても人材が集まらないから、ハローワークで求人かけて人材を集めるんです。
それでも人材が育たずに辞めていくのでハローワークも気づくはず。「大勢採用したけどまだ募集してる」と。
不動産会社の求人で気になるところがあったので企業名+評判で検索をかけてみたら、社長が元暴走族で社員が殺人事件を起こしているところだった!
隠れブラック企業に注意
ブラック企業の中にはずる賢い方法で、うまくやっているところもある。
- 社名変更
- 子会社設立
上記のように別の社名になってしまうと、もうわからない。
ここまで来ると応募前に判断するのは難しいので、実際に面接へ行って確認するしかない。
これまでにハローワークの求人検索をしてきたが、最低賃金ギリギリや、みなし残業で装飾した、普通に見えて実は安い給与で紛らわしい企業も多く見られます。
実際に給与が25万円なのに基本給が13万円。手当諸々でなんとか見栄えを良くしただけの給与システム、なんてところがありました。
働いてはいけない企業、チェック方法

まずは口コミサイトを確認しよう
企業名+評判で現役社員や元社員の口コミが見れます。
わざわざいいこと書く人は少ないので何らかの悪口ばかりになりますが、あまりにもたくさんあるようでしたら疑ってみたほうがいいでしょう。
悪い評判も古すぎる情報だと信憑性にかけることがあります。改善されていることもあるので。
コーポレートサイトを確認
もはやホームページは企業の顔と言ってもおかしくないほど大事なものになっています。その顔が劣化していたらどう思うか、わかりますよね。
見てくれが全てではないが、好印象に見られるためには化粧したり清潔感のある格好をしたりするものです。
古くなってしまったサイトは、もはやヨレヨレのジャージとボサボサの髪で人に合うようなものです。
サイトの品質
今どきホームページの観覧はスマホが主流になっています。レスポンシブサイトになっているか、もしくはスマホページが出来ているか、スマートフォンで確認しましょう。
未だにトップページがFlashで作られていて見られないページもあったりします。
サイトの内容
見てくれだけキレイにした企業はたくさんあります。
WordPressを使える人であれば簡単にコーポレートサイト風なものが作れてしまいます。私も作りました…。
見た目キレイなサイトであっても、何をしている会社なのか? 何をしたいのかよくわからない会社、雰囲気だけのサイトは結構あります。
求人票の募集要項と照らし合わせてしっかり見る必要があります。
そして会社概要。社長の名前だけが画像になっていたら疑ったほうがいい。
社長の名前を検索したときに悪い評判が並んでいるのを見られないための手段、逆SEOとも言われます。
たとえ手間でも社長の名前は検索してみましょう。面白いものを発見することがあります。悪評や逮捕歴など…。
更新頻度
盆や正月は大抵の企業が休みます。そのお知らせを更新しているかどうかで企業のレベルが分かります。
サイトの更新がないとお客様は企業の活動状況がわからない。
つまり顧客の信頼を得られないし、銀行からの融資など到底期待できない。そう、成長は期待できない企業であるということ。
そもそもサイトがない
えーっと、立ち上げたばかりの会社なのかな? 誰を相手に商売しているのだろう?
社長の名前を検索すると…
このパターンは稀ですが、社長の名前を検索すると逮捕歴や悪評が出てくることがあります。
実際に逮捕されたときの罪名や逮捕時のコメントなど見つけてしまいました。
ハローワーク求人の全てが危険ではない

もちろんしっかりした企業もあるが、そこは他の求人媒体にも出稿していて、あくまでもハローワークは求人媒体の一つでしかない。
つまりハローワーク求人で気になる企業を見つけたら、他の媒体でも調べてみよう。もしハローワークでしか募集していない企業の場合は、サイトや社長の名前など入念に調べてみよう。
過去の体験談として、給料が良く勤務条件等が自分にあっていた企業にエントリーしようと相談員へ求人票を見せたら「ブラック企業の可能性がある」と教えてくれた。
「人の出入りが激しい」とのことだった。
このように気になる求人票を見つけたら遠慮なくハローワーク相談員に聞いてみるといい。すべての求人がヤバいというわけではないので。